『Dolly Doll -掌中の小鳥-』
希道 祐にとって、初めての展示となった「Dolly Doll」は、
その製作期間に実に3年を費やしました。
とはいえ、それほど作り込んでいたわけでもなく、
単に「発表」「展示」という行為が怖くて仕方なく、
二の足を踏んでいたらいつの間にか3年経っていた、という経緯でした。
開催概要
会期:2008/04/26~28
会場:原宿デザインフェスタギャラリー 1-A
展示:写真、パフォーマンス
原作:明智 蒼乃
出演:希道 祐
撮影:からふとます(こすぷれたうんぺーじ)
制作補助:ウシロノヒト。
企画・制作:Nature Voice Session
ストーリー
物語は、翠(スイ)とそのメイド・ドーリィを中心に展開されます。
スイの父親への畏怖や服従とドーリィのスイに対する服従を並列に描写していました。
もともと、ビジュアルだけのキャラクターとしてスイが存在し、
彼を好き勝手な設定でいじくりまわしていたのが元といえば元でした。
いじくりまわしているうちに、スイが性格や意志を持ち始めて、ドーリィが生まれ、
どうやら彼らにも人生や歴史、感情があるらしい、と考え始めたのが制作の発端。
ただ、からふとますさんとの写真撮影の段階では、まだ作品の方向性は明確でありませんでした。
そもそもどんな手法・手段で発表をして、表現するか、あるいは、
それをして一体何になるのか、など、根本的なところで思い悩んでいたのです。
このストーリーを「動物愛誤」に絡めたのは、ほとんどこじつけではあったのですが、
頭の片隅に常にあったことだったので、違和感なくねじこめた(?)と思います。
発表の時点で、このストーリーがのちのちまでのベースとなり、
影響を及ぼすとは思ってもいなかったのですが……。
初めに存在していた物語
「Dolly Doll」の物語に辿り着く前に存在していた物語です。
いつか何かの手段で発表したいと思いながら、その手段が見つからず、
長い間単にキャラクターをいじり倒すためだけのツールとして使っていたものです。
確かに、それはそれで楽しかったのですが、やはり「発表したい」気持ちが強く、
キャラクターが成長するための基盤として設定を整理し直しました。
ストーリーの大筋
某国の王子(笑)スイは、どこか儚い印象で、いつも悲哀を帯びた少年だった。
幼い頃に母を亡くし、父である王からは「初めから居なかった者」として扱われ、
スイの心が開かれることはないかのように思われた。
しかし、スイが生活する離れは明るかった。
彼を幼少の頃から愛してきた女中たちは、スイのため献身的に働いた。
ある夜、スイが王の手により虐待されていることを知った女中たちは、
王を抹殺し、スイを王としようと企む。
果たして、その企みは成功した。
しかし、スイの心はかつてより深く深く凍てついて、二度と溶けることはなかった。
●よくありがちなストーリーなので、これだけでは面白くもなんともないですが、
それゆえにキャラクター自身をゴロゴロといじり甲斐があったというか、
ストーリーの本筋とは違うところに悶々と思い悩むことができたのだと思います。
今改めて見ても全然面白くない(苦笑)
当時あった(どうでもいい)設定
- スイ王子は大変貧乏
- 王に内緒で隣国と取引をしている(主に水や食料)
- 隣国の王子とだけは仲良し
- 過去に、動物好きで優しい人だと思い慕っていた女中が、鶏を締めている所を目撃し、女性に対するトラウマになるという、お約束イベントを経験済み
などなど
最後に辿り着いた物語
発表するにあたって、基盤として整理した設定やバックグラウンドをゴリゴリ練り直し、
最終的に辿り着いた物語は2通りありました。
パラレルワールドとでもいいましょうか。
「スイ王子」が元々ビジュアルとしてのキャラクターだったこともあり、
その性格やバックグラウンドや考え方には幾通りかが考えられたためです。
(まあ、あんまり変わってないんですが……)
「Dolly doll ~掌中の小鳥~」
「絶望の領域」
継承されるストーリー
バックグラウンドにあった考え方
- 最終更新:2009-08-18 13:03:47